カビ対策その2 革靴の天日干しは本当に効果があるのか?実際に検証してみた
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前回、トリッカーズに大量発生したカビについて、原因から対策まで一通り調べて書きました。
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大切なトリッカーズにカビが大量発生! コバ・アッパーへの対策【決定版】
先日久しぶりに革靴のメンテしようと思って手に取ったら。。。 なんじゃこり ...
あの記事を書きながらずっと気になってたことがあって。
結局、天日干しってどこまで効果あるんだろう
カビ取り剤で拭き取ったあとの仕上げとして「風通しのいい屋外で陰干し」
と前回は書いたんですが、だったらいっそ日向に出したらもっと効くんじゃないかと。
除菌の意味も込めて、今回は実際に天日干しを試してみることにしました。
そもそも紫外線でカビは死ぬのか
まず気になったのは、天日干しにそもそも科学的な根拠があるのかってところです。
調べてみると、太陽光に含まれる紫外線がカビのDNAを傷つけて増殖を抑える働きがあるとのこと。
ただし殺菌力が一番強いのはUV-Cという波長らしいんですが、これはオゾン層でほぼ吸収されてしまって地表にはほとんど届かないそうです。
地上に届くのは主にUV-AとUV-B。
UV-Bには多少の殺菌効果があるものの、UV-Cほどの威力はないというのが実際のところみたいです。
紫外線だけじゃなく、「熱」と「乾燥」の合わせ技
これが天日干し最大のポイントだと感じました。
カビは高温にも弱くて、55〜60℃くらいの熱に一定時間さらされると死滅するといわれています。
夏場に布団を外に干すと表面温度が50℃を超えることもあります。
紫外線単体というより、日光による温度上昇と乾燥のダブル効果で弱っていくというのが実際のところに近いようです。
布団の天日干しで考えると分かりやすい
これ、布団の天日干しと同じ理屈で考えると腹落ちしたんですよね。
よく「天日干しでダニが死ぬ」って言われますが、実はダニも50℃以上の熱じゃないと死滅しないらしくて、天日干しだけじゃ完全には死なないそうです。
それでも天日干しが推奨され続けてるのは、繰り返すことで湿気そのものを除去できて、ダニやカビが活動しにくい環境を保てるからなんですよね。
一発で殺菌するというより、住みにくい環境に変える
天日干しってこっちの効果の方が本質なのかもしれません。
布団の場合、湿度の低い11時〜17時が干す時間帯としてベストとされてるらしく、これは前回調べた「紫外線量が多い10時〜14時」ともほぼ重なってます。
あと地味に嬉しいのが、消臭効果。
湿気がこもった革って独特の匂いが出てきますが、乾燥させることでそれもかなり軽減されます。
カビ対策のついでに、匂いまでスッキリするのは天日干しのちょっとしたメリットだと思います。
今回、実際にやったこと




とりあえず、シューレース外してインソールまで紫外線が通るように開口しておきます。
写真の通り、コバとアッパーを開いた状態で地面に置いて、直射日光がしっかり当たるようにしました。
この時期の天日干しはかなり熱量も高いことから、1時間〜2時間程度。
本当は半日以上のつもりだったんですが、人間の肌って考えれば耐えられませんよね。
これ以上は、逆に革がヤケドするんじゃないかなって思ったのでやめました。
まぁ、気持ちの問題です。


加えて、こちらもカビの温床の危険性がありますのでやってみました。
これは革には関係ないですが、インソールに入れっぱなしだし、何より湿気を取るためのものですから。
これが原因でカビ発生ってことにもなりかねませんよね。
日光浴は短時間でいいのか、それとも長時間必要なのか
ここ、調べてて意見が割れてるなと感じたポイントです。
靴磨きのプロが推奨してるのは基本的に陰干しで、半日くらい(4〜6時間)風通しのいい日陰に置くのが定番のようです。
一方で天日干し派の情報を見ると「晴れた日に短時間、内側にも風と日を通す程度でいい」というスタンスのものも多くて。
つまり、長時間の天日干しを推奨してる情報はほぼ無い
というのが調べた実感です。
殺菌・消臭が目的なら短時間の日光浴で十分で、革のダメージリスクを考えると「長くやればやるほど良い」わけではなさそうです。
このあたりは、次に書く「直射日光の注意点」ともつながってきます。
直射日光の注意点も無視できない
もう一つ、調べていて気になったことがあります。
革靴の天日干しは、実はあまり推奨されていない
革専門の情報を見ると、直射日光に長時間さらすと紫外線で色褪せが進んだり、革の水分が飛んで乾燥・ひび割れの原因になるとのこと。
色褪せは革の顔料や染料そのものが紫外線で分解されることで起きるらしく、一度褪せた色は元には戻らないそうです。
ソールがラバーの場合はゴムの劣化につながる可能性も指摘されていて、多くのケア情報では「乾燥は日陰干しが基本」とされています。
これ、人間の日焼けと同じだなと思ったんです
殺菌目的で軽く日に当てるくらいならいいけど、長時間だと逆にダメージが蓄積する。
構造がまるっきり同じですよね。
日焼けも紫外線でメラニンが作られて肌が黒くなるのと同時に、コラーゲンが壊されて乾燥やシワの原因になります。
革の色褪せも、紫外線が顔料や染料を分解して起きる現象。
どちらも「紫外線を浴びた分だけ、内部の成分が壊れていく」という意味では同じ仕組みなんですよね。
ワタシも50代になってからというもの、この肌のシミは気になりますよ。。。
若い時は紫外線浴びまくっても平気だったんですが、この前タイに一人旅いったときに半袖着てたらバッチリ日焼けして。
そして治ったかと思えば、くっきりと茶色いシミ。
これはもう消えません。歳のせいか自己治癒力も無いですよね。。。
しかも日焼け後に肌がカサカサになるのと同じで、革も紫外線を浴びると油分が飛んで乾燥します。
そのまま放置すればひび割れる。
レッドロッドになる可能性もあります。
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人間の肌がアフターケアで保湿するのと同じで、革も天日干しのあとは保湿してあげないといけないってことです。
なので今回はあくまで、
カビ取り直後の除菌目的に限定した、短時間の天日干し
というつもりでやってます。
日常の保管や乾燥まで日向でやるのはさすがにやりすぎかなと。。。
このあたりは体感なので、断定はできませんが。。。
結果はどうだったか
先にも布団を天日干しについて書きました。
これを実行した後って、皆さんどんな気分ですか?
大半の方は、
きもちいいーーー
ってなりませんかね?
ダニとか潜んでいても死滅してくれてる。って勝手に思い込みます。
そう、精神衛生上気分的にはやりきった感があります。
ただ先にも書いたように、革へのダメージは少なからずあると思います。
でもカビだらけになるよりましだし、カビも死滅したよ。っていう勝手な思い込み。
科学的な根拠も大事ですが、自分への思い込みのほうが意外に大きいのではないかと。
ただ、ここまでやった後のケアが一番大事だと思うんです。
干したあとは、油分を補ってケア
日焼け後の肌に保湿が必要なように、天日干し後の革にも保湿が必要です。
紫外線と乾燥で油分が飛んだ状態のまま放置すると、せっかくカビを取ったのにひび割れという別の問題を呼び込むことになりかねません。


まずワタシは、エアガンがありますので一回エアブローします。
ここで一回余分なホコリを吹き飛ばします。
と同時に日光の粗熱もとってクールダウンさせます。
粗熱取らないと、インソールは結構熱々になります。
その後は風通しの良いところで数時間置いたあとに、定番のこれを使います。


Collonil 1909 シュプリームクリームデラックス
保湿力が高くて、コバにも塗り込みやすいのでカビが生えやすい部分のケアにちょうどいいクリームです。






干して終わりじゃなく、油分を戻してあげるところまでがセット
これが今回、一番実感したことかもしれません。
おわりに
前回は原因と基本の対策をまとめただけだったので、今回は実際に自分の手を動かして検証してみました。
調べてみると、天日干しは「紫外線で一発殺菌」というより
湿気を飛ばしてカビの住みにくい環境に変える
効果の方が本質っぽくて、そのぶん短時間・除菌目的で使うのが一番理にかなってるのかなという感覚です。
そして精神衛生上やりきった。って感覚が大きいかも。
万能ではなく、あくまで「カビ取り直後の仕上げ」くらいの位置づけがちょうどいい。
これが今のところの結論です。
同じようにカビに悩んでる方は、参考にしてもらえたら嬉しいです。
ただ万能なやり方ではないので、あくまでも自己責任の範囲内でやってみてください。
ワタシ自身、これからも定点観測のつもりで続けていこうと思います。
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