サンダル界のロールスロイス Jutta Neumann(ユッタ ニューマン)
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先日からいい天気が続いています。
やはり晴れの日はいいですね。
そんなこんなで、夏の相棒といえばサンダル。
そのサンダルの中でも特別扱いされているのが、
今回は夏に向けてこのサンダルをメンテナンスしました。
毎年毎年お世話になっているこのJutta Neumannなのですが、今から21年前の1997年に買いました。
ひと目見た時に、
これ!
って感じで購入したのを憶えています。
しかしその当時、このサンダルがJutta Neumannというブランドとは全く知らずに買っていたんですよね(笑)
デザインのみで購入したって感じです。
しかしこのサンダル、最初は固くて歩いていたら出血するは痛いはで、最初の2シーズンくらいは履いていなかったんです・・・
サンダル界のロールスロイスも名前だけなのね。。。
って感じで、足には全く馴染みませんでした。
ある時雑誌の紹介で、このユッタニューマンのエイジングを見た時に衝撃が走ったんです。
ソール部分は完全に沈み込み、足の形になっていたんです。
これがサンダル界のロールスロイスと言われる由縁かぁ〜
しかも革は、色抜けしているし年輪のような深みのある革に育っていました。
育てよう!
それからこのサンダルを履く時には、必ずカットバンを持参して修行に挑みました。
サンダルなので、ワンシーズンしか履けないことから修行は長引いたように感じます。
しばらく経ってある時から、チョットサイズが大きいかな〜って思えるようになりました。
すると、気づかぬうちにインソールがバッチリと沈み込んでいたんです。
これには驚きましたね。
それからは、自分の足に合ったサンダルへと変化していってくれたんです。
Jutta Neumann kim
しかし、そんなユッタニューマンですが、21年も経過していたらいたる所にガタがきていました。
革の部分は、クラックが入っています。
ロゴの黒猫ちゃんも、21年間踏み続けられて消えかかっています・・・
また、サンダルのヒール部分は革まですり減っていることから、何度か修理をしてきました。
このユッタニューマンにビルケンシュトックのソールを貼っている人もいますよね。
私の中でサンダルのソールは、低いほうが好きです。
薄い。って言ったほうがいいですかね。
基本的に厚底系の履物って嫌いなんです。
ソールも、ダブルよりシングルみたいな。
まぁ〜車で言ったら車高短ですかね(笑)
話がそれましたが、薄いソールなので2〜3シーズンくらいでソールは張替えですね。
今回は、自分でヒール部分を補修しました。
やり方は割愛します・・・チョット乱暴なので・・・
ヒール部分を補修したついでに、サンダルの縁コバに当たる部分も面を整えます。
これは以前紹介した記事を参考に!
やっぱりコバをキレイにしたら、エッジが効いて引き締まります。
そして今回のメンテのメインは、
このクラック
一見クロコダイルのような感じにも見えますが、紛れもないクラックです・・・(ノД`)シクシク
正直、ここまで来ると修復不可能です。
今更、修復なんてことは考えてもいないですが、できるだけクラックの進行を止める意味でもメンテをしなければなりません。
そこで今回は、以前やってみたことの応用として、
グリセリン保湿
をしました。
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コバとストームウェルトにグリセリン保湿①
先日は、暖かかった春の日差しではなくちょっと肌寒い日になりま ...
クラックが入っているので、乾燥が一番の大敵です。
潤いが残ればクラックの進行も少しは収まるように思います。
今回はパックではなく、筆でグリセリン水溶液を染み込ませる方法にしました。
まずは、汚れをステインリムバーで落とします。
キレイになったところで、
グリセリン水溶液を筆で塗っていきます。
表面が乾けばまた塗って、乾いたらまた塗っての繰り返し。
しかし今までの水分不足を解消するかのように、どんどんグリセリン水溶液を飲み干してくれます。
また、表面が乾くのが早い早い。
革はよっぽどのどが渇いていたんでしょうね(笑)
グリセリン水溶液をたっぷりと染み込ませた後は、自然乾燥です。
そして乾いた後に、ブラッシングをすると
光ります。
これは、どの革でやっても同じ結果が出るので効果は目に見えてわかります。
そして何より、革がモチモチになります。
因みに、以前コバにグリセリン保湿したときのその後ですが、
相変わらずブラッシングで光ります。
やっぱりグリセリン保湿はすごいですね。
後は通常のメンテナンス。
やはり使うのはこのクリームですね。
サンダルってこともあり、ベタベタすると嫌なのでこのクリームが適任です。
そして肝心の仕上がり具合です。
革の部分はかなり光りました。
グリセリン水溶液がたっぷりと入っているおかげで、色も濃くなっています。
エッジの効いたコバの部分も少量のワックスで光らせています。
しかし黒猫ちゃんは現れず・・・(笑)
21歳になったユッタニューマンですが、老体ながらいい味出していて気に入ってる靴の1つです。
サンダルという季節モノで、登板回数は少ないですが、長く履くことでエイジングが深まっていきます。
このユッタニューマンも、いつまで履けるかわかりませんが、履けるまで履きます。
また、次に購入するサンダルもユッタニューマンを買います。
修行が辛いんですが・・・(笑)
とりあえず今年もまた、このユッタニューマンで夏を迎えます。